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電圧モード制御

 電流モード制御とは、スイッチング・レギュレータ(スイッチング電源)で使われるフィードバック・ループの帰還制御方式の1つ。この方式は、最も基本的な電圧モード制御の改良型と位置付けられる。

 電圧モード制御では、帰還をかけた出力電圧をエラー・アンプ(誤差増幅器)で基準電圧と比較し、その差に相当する電圧を三角波と比べてPWM信号のパルス幅を決めていた。この三角波を、スイッチング・レギュレータ自身のスイッチング電流(インダクタ電流)に置き換えたのが電流モード制御である。

従って、電圧の制御ループのほかに、電流の制御ループを持つことにある。制御自体は比較的複雑になるが、位相補償回路の設計が大幅に簡単になる。

 このほか、フィードバック・ループの安定性が高いことや、負荷過渡応答特性に優れること、入力電圧変動(ライン・レギュレーション)特性が高いこと、スイッチング素子(パワーMOSFET)の過電流保護機能を原理的に備えていることなどのメリットもある。